ウェブエンジニアやデザイナーになるのにスクールは必要か
未経験からウェブエンジニアやウェブデザイナーを目指す際、「スクールに通ったほうが良いのか」「独学でも通用するのか」という質問は非常に多くあります。結論から言えば、多くの場合スクールに通う必要はありません。
むしろ、スクールに行かないと学習できないという人は、そもそもこの職種に向いていない可能性があります。エンジニアもデザイナーも専門職であり、知識労働です。自分で調べ、試行錯誤しながら進められる力は必須です。
エンジニア・デザイナーとしての一般的なキャリアステップ
未経験から目指す場合、一般的には次のような流れになります。
- ステップ0:自主学習で基礎を習得する
- ステップ1:会社に応募できるレベルのポートフォリオを構築する
- ステップ2:開発経験が積める企業に就職する
- ステップ3:チーム開発を経験し、独立や転職を視野に入れる
このステップのうち、最初の段階はどうしても独学が必須になります。未経験の状態で企業が採用してくれるケースは非常に少なく、最低限の技術力とポートフォリオは欠かせません。
「スクールに行けば就職できる」は誤解
スクール卒業だけで採用してくれる企業は多くありません。完全未経験者を広く受け入れている企業もありますが、そうした企業は教育体制が弱かったり、労働環境が不安定であったりするケースも見られます。
また、「スクールを卒業すれば独立できる」と考えるのも大きな誤解です。実務経験がなければフリーランスとして仕事を継続的に得ることは困難です。
未経験者がまず取り組むべき学習ステップ
エンジニアを目指す場合の最低限のステップは次の通りです。
- 1. 初歩的な学習教材で基礎を固める
無料・低価格の学習サービスを使い、初級〜上級レベルの基礎を終えることが適性テストにもなります。 - 2. 自主制作のプロダクトを作る
小規模でも構わないので、自分で企画し、作り、公開するプロセスを経験します。 - 3. ポートフォリオにまとめる
成果物を整理し、採用担当者が内容を理解しやすい形にまとめます。
このプロダクトが武器となり、開発経験を積める企業への道が開けます。
スクールが役立つ場面は限定的
スクールを利用する価値があるのは、次のような場合のみです。
- 学習習慣を自分だけでは作れない
- 学ぶべき範囲を明確に示してほしい
- 質問できる環境が必要
ただし、スクールはステップ0とステップ1の間に位置します。スクールを修了しても、それだけで就職できるわけではなく、最終的には自分の力でポートフォリオを完成させる必要があります。
AIの登場でスクールの必要性はさらに下がった
近年では、AIが学習の強力な支援ツールとなっています。プログラミングやデザインのチュートリアルは無料で公開されており、わからない部分をAIに質問すれば、まるで講師のように丁寧に解説してくれます。
特に「学習モード」のような対話機能を使えば、答えを与えるだけではなく、理解度を確認しながら指導してくれるため、非常に効率よく学ぶことができます。
逆に言えば、AIに質問しながら進めることすらできない場合は、実務の現場ではさらに対応が難しくなるため、エンジニアやデザイナーを目指すのは厳しいでしょう。
デザイナー学習もAIで効率化
デザイナーを目指す場合も同様で、AIにデザイン案を見せるとフィードバックを返してくれるツールも存在します。かつてはスクールで教わるしかなかったアウトプットの改善も、自宅で行えるようになっています。
エンジニアやデザイナーに向いていない人の特徴
次のような人は、この職種では苦労する可能性があります。
- 自分で調べて解決しようとしない
- 誰かに1から10まで教えてもらう前提で考えている
- 継続的な学習が苦手
- 変化の激しい環境が苦手
エンジニアもデザイナーも、独学力・問題解決力・主体性が強く求められる職種です。
努力できる人には非常に魅力的な仕事
一方で、学習を継続し、自走できる人にとっては、これらの職種は非常に魅力的です。
- 働く場所が自由
- 収入を伸ばしやすい
- 独立も視野に入れやすい
- 専門スキルが資産となる
専門職としての価値は高く、技術を磨き続ければ将来性も十分にあります。
まとめ:スクールは必須ではない。独学とAI活用が最も効率的
結論として、ウェブエンジニアやウェブデザイナーを目指す際、スクールは必須ではありません。むしろ、AIと自主学習を組み合わせることで、高額な費用をかけずに効率よく学習できます。
最も重要なのは「自走力」です。自分で調べ、試し、改善し、学習を継続できる人であれば、この業界で十分に活躍できます。
無駄な費用をかけず、自分のペースで実力を身につけ、理想のキャリアを目指していきましょう。
