サラリーマンがフリーランスになって驚く5つのギャップと働き方の選択肢

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サラリーマンからフリーランスへ──働き方のギャップとは

ある日の深夜。「明日の朝に備えてそろそろ寝よう」と思った瞬間、ふと自分の働き方について考え始めることはありませんか。長時間勤務、休みの少なさ、蓄積する疲れ。自由な働き方に憧れて「フリーランスになったらもっと楽なのでは?」と想像してしまう人も多いでしょう。

しかし、フリーランスの世界には、実際に踏み込んでみて初めて気づく“ギャップ”が数多く存在します。本記事では、会社員から独立した多くの人が驚いたポイントをもとに、サラリーマンとフリーランスの違いを整理していきます。

サラリーマンがフリーランスになって驚く5つのこと

独立して働く人たちに共通して聞かれる声をまとめると、多くの人が次の5つで驚きを感じています。

1. 本当に何もかもが自由になる

会社員は多くのルールに沿って働きます。出社時間、勤務日数、服装、働く場所、業務内容など、多くの要素があらかじめ決められています。もちろん、勝手に勤務時間を変えたり、業務をサボったりすれば上司から注意されます。

一方、フリーランスはすべてが自己裁量です。昼過ぎから働く人もいれば、子どもの昼寝中だけ仕事をする人もいます。服装も自由、働く場所も自由、仕事の量も自由です。

ただし、自由には大きな責任が伴います。生活リズムが乱れたり、人と会わない生活で孤独になることもあります。オンとオフの境界が曖昧になり働きすぎてしまう人もいます。自由を楽しむには、自分を律する力が必要です。

2. 成果が全て自分に返ってくる

会社員は成果に関係なく一定の給料が支払われます。努力して成果を出しても給料が劇的に増えるわけではなく、逆に成果が出なくても基本給は維持されます。

フリーランスは真逆で、成果がそのまま収入に直結します。成果が出なければ収入はゼロ、成果が出れば収入は跳ね上がります。年収1000万円を超える人もいれば、200万円を稼ぐのがやっとという人もいます。

この不安定さを「面白い」と感じられる人は向いていますが、「怖い」と感じる人は会社員の安定に価値を感じるでしょう。

3. 税金と社会保険料の高さに驚く

会社員は税金や社会保険料が給料から自動的に天引きされます。そのため「どれだけ払っているか」を明確に意識しない人がほとんどです。

しかし、フリーランスは自分で税金や保険料を支払います。請求書が届くたびに、その金額の大きさに驚く人が少なくありません。年収500万円程度でも、税金と社会保険料で年間100万円以上が飛んでいくケースは普通にあります。

ただし、税知識を身につけると節税の選択肢が増え、会社員よりも手取りが多くなる場合もあります。

4. 本業以外の仕事が多い

会社員は役割分担がされているため、自分の担当業務だけに集中できます。営業担当は営業、経理は経理、総務は総務…といった具合です。

しかしフリーランスは、営業・契約・請求書発行・入金確認・経理・確定申告など、すべての業務を自分で行わなければなりません。例えば文章を仕事にするライターでも、書く以外の作業に多くの時間が使われるのが現実です。

特に「顧客の確保」に苦労するという声は非常に多く聞かれます。

5. サラリーマンの社会的信用はかなり高い

会社員は安定した収入を評価され、クレジットカード審査や住宅ローン、賃貸契約などで優遇されることが多く、社会的信用が高く評価されています。

一方、フリーランスは収入が不安定と見られ、同じようにはいきません。クレジットカード審査に落ちる、ローンが組めない、希望する賃貸に住めないといったケースもよくあります。

ただし、実績が積み上がれば徐々に信用は獲得できます。数年継続して収入を得られれば、会社員とほぼ変わらない扱いを受けるようになります。

自分に合う働き方を選ぼう

サラリーマンにもフリーランスにも、それぞれメリットとデメリットがあります。大切なのは、世間の意見に流されるのではなく、自分に合う働き方を選ぶことです。

例えば、家庭持ちの人や安定を重視する人には「会社員+副業」のスタイルが向いています。収入の柱を複数にしつつ、本業の安定も維持できるためリスクが小さく、取り組みやすい働き方です。

逆に、自由を最優先したい人や時間を自分でコントロールしたい人は、早めに独立して事業にコミットする方法もあります。ただし、一定期間の準備と貯蓄は必要です。

また、精神的・肉体的につらい労働環境で働いている場合は、健康を守るために早めの退職や転職を検討すべきです。生活を支える公的制度も整っているので、無理を続ける必要はありません。

働き方に「正解」はない

最終的に、自分にとって心地よく、納得できる働き方が最適解です。他人が会社員だから、自分も会社員でなければならない。他人が独立したから、自分も独立しなければならない。そんなことはありません。

人生で大切なのは、他人ではなく自分自身が納得できる選択をすることです。本記事があなたの働き方を考えるきっかけになれば幸いです。