はじめに
今回の記事では、お金の専門知識がなくても実践できる「一生分の資産形成の基本」を整理して紹介します。これは、多くの人がお金の入門書として読んできた名著にまとめられている内容を基にしており、日々学びながら生活に取り入れている人なら誰でも実践できるシンプルなステップです。
記事の目的は、複雑な金融知識を覚えることではなく、「これだけやれば一生困らない」という再現性の高い行動を分かりやすくまとめることにあります。
資産形成に必要な10ステップとは
ある書籍では、資産形成に必要な行動を10個のステップに整理しています。それらは特別な知識を必要とするものではなく、誰でも少しずつ進められる内容です。以下では、その10ステップを分かりやすくまとめています。
ステップ1:ネット証券で新しい投資口座を開く
資産形成の第一歩は、ネット証券で投資口座をつくることです。対面型の証券会社は手数料が高く、初心者にとって不利になりやすいため、ネット証券が基本とされています。証券会社は特定の企業に依存せず、誰でも利用しやすい大手ネット証券を選ぶのが一般的です。
ステップ2:同じネット証券でiDeCo口座も開設する
iDeCoは、自分で積み立てる私的年金制度で、節税効果が大きいのがメリットです。こちらもネット証券で開設できます。老後に向けて着実に資産形成するために、可能な人は活用しましょう。
ステップ3:毎月の貯蓄額を決めて先取りする
資産形成の要は「貯蓄の習慣」です。目安として、手取りの20%を貯蓄に回すことが推奨されています。もちろん、30~40%以上貯められる人はその分加速しますし、家計状況によって調整しても構いません。
大切なのは、収入が入ったら優先的に貯蓄分を確保しておくことです。
ステップ4:リスクを取るお金・取らないお金を分ける
資産を管理する上で重要なのが「使う目的ごとにお金を分けること」です。
- 生活防衛資金や数年以内に使う予定のお金 → リスクを取らない(安全枠)
- 長期的に増やしていくお金 → リスクを取る(投資枠)
この区分が曖昧だと、不安になったり投資を途中でやめてしまいがちなので、しっかり分けることが大切です。
ステップ5:リスクを取るお金は新しい投資制度を最大限活用する
長期投資に回すお金は、まず非課税で運用できる制度を活用することが重要です。税金の負担を減らし、手元に残るリターンを大きくできます。
ステップ6:投資信託は全世界株式を中心に長期保有する
特に投資の知識がない初心者にとって、長期の資産形成に最も適した選択肢は「全世界株式インデックスファンド」とされています。世界全体の株式に幅広く分散されており、専門家でなくても長期で安定した成果を期待しやすくなります。
ステップ7:iDeCoでも全世界株式に近い商品を選ぶ
iDeCoは商品数が限られていますが、オルカン(全世界株式)に近い投資信託を選べば十分です。外国株式インデックスなどが代表的です。
ステップ8:安全資金は国債や預貯金で確保する
リスクを取らないお金は、安全性の高い金融商品で保管します。代表的なのは個人向け国債の変動型や預貯金です。元本割れしにくく、必要な時に換金もしやすいことが条件となります。
ステップ9:余計なことはせずに淡々と続ける
資産形成で最も重要なのは「続けること」です。短期的な値動きに振り回されず、暴落やニュースに影響されず、決めた積立を淡々と続けることが成功への近道です。
ステップ10:真面目に働き、人生を楽しむ
投資でできることには限界があります。大切なのは、投資は自動で長期運用に任せ、自分は本業をしっかり頑張り、人生を豊かにすることです。収入を伸ばしたりスキルを磨くことは、資産形成に大きく貢献します。
簡単なステップを実践できる人が少ない理由
これらのステップは驚くほどシンプルですが、実際に全てを実践できている人は多くありません。複雑な投資を勧める情報に惑わされたり、途中で習慣化できなかったりするからです。しかし、この基本を守り続けられる人は、長期的にみて確実にお金に困りにくくなります。
まとめ:今日から一歩を踏み出そう
今回紹介した10ステップは、特別な才能や知識が必要なものではありません。むしろ、お金の専門家が口を揃えて「これだけで十分」と言うほど、再現性の高い方法です。
自分のペースで構いませんので、できるところから少しずつ実践してみてください。続けるほど、お金の不安は減り、将来への希望が大きくなっていきます。
