2025年10月版:知って得するお金のニュースまとめ

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欧州の大手格付け会社がフランスの国債格付けを史上初めてシングルA格に引き下げました。背景にあるのは、増え続ける国の借金と政治の混乱です。短期間で複数の首相が辞任するなど、財政再建の見通しが立たない状況に対し、市場は信用リスクが高まっていると判断しました。

フランスの財政赤字は、EUが定める上限(GDP比3%)を大きく超える約5.8%に達しています。借金が膨らみすぎると、国債の金利が上昇し、資金調達が難しくなるという悪循環に陥ります。

この出来事は日本にも無関係ではありません。日本もまた高い国債残高を抱えており、長期的に国債価格が下落し金利が上昇し続けるような事態になれば、通貨の価値低下やインフレなどのリスクが生じる可能性があります。

こうしたリスクに備えるためには、通貨価値の下落に強い資産を持つことが重要です。具体的には、世界の株式市場全体に投資できるインデックスファンド(全世界株式や米国株指数など)が有効とされています。また、極端なケースとして、国債価格が下落すると利益を得られる投資信託も存在しますが、これは非常にリスクが高く、今の段階で購入する必要はありません。大切なのは、リスクを正しく理解し、冷静に資産を守る力を高めていくことです。

株式分割の活発化

次に、株式分割の動きが活発化しています。2025年4月から9月の間に行われた株式分割の件数は124件と、過去12年で最も高い水準となりました。株式分割とは、1株を複数の株に分けることで投資単位を下げ、より多くの投資家が参加しやすくする仕組みです。例えば100株を500株に分割すると、1株あたりの価格は5分の1になります。結果として最低投資額が下がり、株が買いやすくなるため市場の流動性が高まります。

背景には、株価上昇による最低投資額の高騰や、取引所による投資単位引き下げの要請があります。海外市場では1株から購入できるのが一般的であり、日本でも同様に投資のハードルを下げる流れが進んでいます。こうした動きは市場の活性化と企業ガバナンス強化につながり、長期投資家にとっても追い風となる傾向です。

リアルタイム詐欺の脅威

一方、注意すべきニュースとして、フィッシング詐欺の高度化があります。証券会社などを装った偽サイトに誘導し、リアルタイムでログイン情報を盗む「リアルタイムフィッシング詐欺」が増えています。従来の詐欺では時間をおいて不正アクセスしていましたが、今は被害者が入力した2段階認証コードまで同時に奪われるケースが確認されています。

主な対策は次の4つです。

  • 2段階認証・生体認証を設定する
  • メールやSNSのリンクをクリックせず、公式アプリやブックマークからアクセスする
  • Gmailを利用して詐欺メールを自動ブロックする
  • パスワード管理ソフトを導入して偽サイトを自動判別する

また、古いOSやブラウザを使っている場合はセキュリティが脆弱なため、早めに更新しましょう。守る力を軽視すると、一瞬で資産を失う可能性があります。

MMF(マネーマーケットファンド)の復活

続いて、国内MMF(マネーマーケットファンド)が約9年ぶりに復活する見込みです。MMFは国債や地方債など安全性の高い資産を中心に運用する投資信託で、元本保証はないものの普通預金より高い利回りが期待できる低リスク商品です。長く続いた超低金利で販売停止となっていましたが、金利上昇を背景に再び注目されています。今後は預金・個人向け国債に加え、円を運用する新たな選択肢としてMMFが再登場する見通しです。

金(ゴールド)への注目

最後に、金(ゴールド)への注目が再び高まっています。特に5~50グラムの小型地金が品薄状態となり、一部店舗では販売を一時停止するほどです。金価格の上昇要因として、世界的なインフレ、財政不安、中央銀行による購入増、地政学リスク、円安などが挙げられます。

コインよりも地金の方が割安で投資向きとされ、小型サイズは買いやすく、売却時に分割できるため税制面でも有利です。金は短期的な値動きはあるものの、長期的には通貨価値下落のリスクヘッジ資産として評価されています。

まとめ

今回取り上げたニュースはいずれも、資産形成や防衛に関係する重要なトピックです。政治や経済の不安定さ、詐欺手口の巧妙化といったリスクが増える一方で、株式市場の改善や安全資産の多様化などチャンスも広がっています。大切なのは、環境の変化に一喜一憂せず、常に備えを持っておくこと。リスクの数だけ対処法があります。正しい知識を持ち、冷静に判断していけば、安定した資産形成を続けていくことができます。