お金を守る力を鍛える重要性
お金を増やす力も大切ですが、それ以上に重要なのが「お金を守る力」です。どれだけ稼いでも、詐欺や過剰な税負担、災害、投資の失敗などで失ってしまえば意味がありません。正しい知識を身につけ、リスクを避けながら資産を守ることが、経済的な安定への第一歩です。
太陽光発電投資はなぜ危険なのか
近年も注目を集める太陽光発電投資ですが、実際には多くのリスクを抱えています。かつてのような高い買取価格はすでに終わり、現在は利回りが大きく下がっています。さらに、設備の劣化や自然災害、メンテナンス費用、出口の不透明さなど、想定外のコストやトラブルが多発しています。
特に注意すべきは「リスクとリターンのバランスが悪い」という点です。利益が伸びにくい一方で、管理に手間がかかり、損失リスクも高い投資形態です。資産を守るという観点から見れば、今から新規参入するメリットは非常に薄いと言えるでしょう。
営業を上手に断る3つの方法
お金を守る上で欠かせないのが「いらない営業を断る力」です。保険やクレジットカードの勧誘、投資商品など、営業トークに流されて契約してしまうと後悔することになります。以下の3つの方法を覚えておきましょう。
- 1. 理由をつけずに「ノー」と言う
断るのに理由は不要です。「必要ありません」とはっきり伝えましょう。 - 2. 意思決定の権限がないと伝える
「家族と相談しないと決められません」と伝えることで回避できます。 - 3. 忙しいことを理由にする
「今は時間がありません」と言えば、営業マンも深追いしにくくなります。
この3つの方法を使えば、無駄な出費や不要な契約を防ぎ、お金を守る力が確実に高まります。
お金に振り回されないための考え方
収入が増えたり、投資で利益が出たりすると、人はつい「このお金で何をしよう」と考えてしまいます。しかし重要なのは、そのお金が本当に自分のものかどうかを確認することです。
例えば、臨時収入や相続、株の値上がりで一時的に資産が増えても、それは「一時的に流れ込んできたお金の川」にすぎません。生活水準を急に上げると、川の流れが止まったときに一気に苦しくなります。お金が増えたときこそ、使わずに様子を見る冷静さが大切です。
自分の年金は自分で守る
かつて発生した「消えた年金問題」では、記録ミスにより数千万人分の年金が行方不明になる事態が起きました。このようなトラブルを防ぐために、「年金定期便」と「ねんきんネット」が導入されています。
年金定期便では、加入実績に誤りがないか確認することが重要です。さらに、ねんきんネットを使えば、将来の年金受取額をシミュレーションすることも可能です。老後の生活設計を考える上で、年金の正確な情報を把握することは欠かせません。
人任せにせず、自分で確認する習慣をつけておくことで、年金の受け取りミスを防ぎ、老後の不安を減らすことができます。
お金を人に任せすぎるリスク
銀行員や家族、友人、パートナーなど、信頼している人でも、お金を完全に任せるのは危険です。歴史的にも「ここなら大丈夫」と思って預けた結果、トラブルに発展したケースは少なくありません。
お金の情報は、基本的に誰にも明かさないことが原則です。収入や資産を開示してよいのは、以下のようなケースに限られます。
- 住宅や賃貸の審査など、必要に迫られる場合
- ファイナンシャルプランナーなど専門家への相談
- 夫婦や事業パートナーなど、共通の目的がある場合
情報を開示する際は、「リスクを大きく見積もり、リターンを小さく見積もる」意識が大切です。お金に関する情報は、人の心を良くも悪くも動かす力を持っていることを忘れてはいけません。
まとめ:守る力を高めて安心な資産形成を
お金を増やすには、まず「減らさないこと」が前提です。怪しい投資話に乗らない、不要な契約を断る、年金を自分で確認する、そしてお金の情報を安易に他人に見せない。この4つを徹底するだけで、資産を守る力は確実に高まります。
リスクを避けながら、確実に資産を育てていく。それこそが、長期的に豊かな人生を送るための最善の方法です。
